プログラム委員推薦「これであなたもCLIマスター! JET合同企画を中心に学ぶ、下肢救済足病学会コース(仲間達也)」

下肢救済・足病学会へ参加予定のみなさん、こんにちは。宮崎市郡医師会病院 循環器内科の仲間達也です。
ゴールデンウィークも終わってしまい、ちょっと気の乗らない毎日を送っていませんか?
そんな時は、来たる学会のプログラムなんて眺めながら、楽しみにしている学会参加に思いを馳せ、モチベーションを上げてみませんか?
でも、学会で聴講する企画を選ぶのって、正直難しいですよね。プログラムを眺めていても、ぎっしりと予定が詰まりすぎていて、どれを何を基準に選んで良いのやらわからなくなってしまいます。
そこで今回は、プログラム委員がオススメする、学会聴講コースを紹介させて頂くこととしました!

1日目コース【5月26日(金)】

今回僕が紹介させて頂くのは「これであなたもCLIマスター! JET合同企画を中心に学ぶ、下肢救済足病学会コース」、です!
学会初日の5月26日には、丸一日を通してJET合同企画が開催されています。これは、アジア最大の末梢血管治療の学会「Japan Endovascular Treatment Conference: JET」と下肢救済学会足病学会がコラボレーションした企画で、足病の中でも重症化し易い「虚血肢」にフォーカスを当てた企画です。
下肢の血流を回復させなければ助けられない、超重症の「足病」に対して、日本の各診療科のエキスパートたちが、いったい、どの様に取り組んでいるのか? その要旨が一日で学べる様にした盛りだくさんな内容になっています。
朝9時からの企画開始になっていますので、早めの会場入りは必須です。地方からの参加なら、前泊し博多の夜を満喫してからの参加ををオススメします(前日夜更かしし過ぎない様に・・・)。

午前中の2つのセッションは、主に血管内治療(Endovascular Therapy: EVT)に焦点を当てた企画です。9時からの1コマ目は、重症下肢虚血のEVTの基本戦略を分かりやすく解説してもらいます。重症下肢虚血の病態から、カテーテル治療に携わる医師達が何を考えながら治療を行なっているのかを一気に学んでしまいましょう。
引き続きの2コマ目(10時30分〜)は、複雑な病変を治療するためのテクニックについて学びます。カテーテル治療に特化した複雑な内容になりますが、「CLIのEVTを頑張って行っているが、複雑な病変をどう治療したら良いかわからない」と考えているビギナー血管内治療医、「カテ室でいつも治療を見ているが、複雑な治療になった時に何をやっているのかわからないので話についていけない」とか、「治療を終えた患者さんの情報収集のために、カテレポートを読んでみるが、専門用語が多くて理解できない」と考えているコメディカルスタフを対象に、「複雑な」なテクニックを、「簡単に」わかる様に解説してもらいます。

お昼のランチョンセミナーは、引き続き、同会場で、日本から発表された重症下肢虚血患者さんに関する前向き多施設研究である「Olive Registry」についてじっくりと学ぶ、「Olive Registryを読み解く」に参加しましょう。お弁当を食べながら聴講して、日本のCLI診療の実情をじっくり学んじゃいます。

さて、お腹も知識も満たされたら、いよいよ初日の後半戦です(居眠りしちゃダメですよ!)。13時15分からは、第2会場をちょっと離れてメインホールまで足を運びましょう。この時間は、全ての企画が止まり参加している皆様にメインホールに集まって頂きます。オープニングセレモニー、会長講演に始まり理事会企画のシンポジウムを聴講し、参加者皆で、日本の足病・下肢救済医療の現状、問題点、そして未来を共有しましょう!

理事会企画シンポジウムの後は、また第2会場に戻って頂きます。15時20分からのJET合同企画3コマ目は、午前中とはうって変わって外科手術に焦点を当てた企画です。EVTよりも侵襲度が大きい代わりに長期開存性や得られる血流の量が多いと言われる外科手術の全てを、ビデオライブ形式で一流の外科の先生に見せて頂きます。外科の先生や手術室スタッフでなければ普段見る事のない手術の詳細を見ながら、外科的血行再建について知識を深めます。

16時50分からの4コマ目は、血行再建にフォーカスを絞った前3コマとはたちょっと志向を変えた企画です。CLIの診療において、血行再建は必須の治療ではありますが、あくまでも治療のスタートにすぎません。創傷に対する対応こそがメインの治療です。このセッションでは、創傷のエキスパート達に、CLI患者さんの創傷管理について、深く講義して頂きます。血行再建を行うだけでは助けられない足に対して、どう治療していくのか、医療スタッフがどう関わるべきかを一緒に学んでいきましょう。

4つの合同セッションが終わったあとは、下肢動脈へカテーテル治療を行う上で必要な「穿刺に」ついてを、岸和田徳洲会病院の藤原先生に講義して頂きます。

その後、同会場で、学会関連企画として、下肢血行再建を行っているドクター達(主に九州の先生を中心としています)による、重症下肢虚血患者さんに関する症例検討会「九州バスキュラージョイントミーティング」が行われます。興味があり、お時間に余裕のある方はご参加ください。

1日目からかなりぎっしり詰まった内容になりますが、博多の夜を満喫されたあと、復習もしっかり忘れない様にしてくださいね。

 

2日目コース【5月27日(土)】

さて、2日目の土曜日もかなり盛りだくさんです。
JET合同企画の様なタテ1列ではないので、会場の移動が忙しくなりますが、慌てない様にしてくださいね。
朝は8時半からスタートです。8時半開始、と非常に朝が早いですが、ぜひ5階のC会場まで足を運び、パネルディスカッション4を聴講されてください。究極の救肢と題して、困難症例への取り組みを5例紹介させて頂きます。血管外科を中心とした、救肢医療に熱心に取り組むドクター達の挑戦を見れば、患者さんを前に、諦めてしまう事がなくなるかもしれません!

さて、次が悩むところです。3階のA会場に移動し、パネルディスカッション3の下肢動脈疾患重症化予防から1年〜地域医療連携の重要性〜を聞いて、医療連携と、各専門家が考える、この加算の意味と今後について学ぶか、少し時間を開けた後、11時からの横井良明先生の特別講演を聞き、「重症虚血肢に対する血管内治療の現状と問題点」を学ぶか・・・。循環器内科における、この領域のパイオニアである横井良明先生の講演は、是非聴講して頂きたいので、オススメはパネルディスカッションを途中退席させて頂き、B会場へ移動する事でしょうか。

お昼はランチョンセミナーを聴講します。CLIを学ぶには、LS8:重症下肢虚血に対する脊髄刺激療法 か、LS9:CLIにEVTで挑む、がオススメです。血行再建以外にも興味があれば、LS8、今回はガッツリと血行再建を学ぶなら、LS9ですね。

昼からは再びB会場へうつりましょう。CLI患者さんの血流の評価としては皮膚灌流圧(Skin perfusion pressure: SPP)が有名ですが、なかなかその数値が一定せず、判断に迷う事もあり、評価の方法に関しては、臨床現場でいつも悩んでしまうところです。今回、レーザースペックルフローグラフィー(LSFG-PFI)という新しい医療機器を用いた評価に関するシンポジウムを企画しています。機械の実際、外科、カテーテル治療医、形成外科医らがそれぞれの立場でこの機械に対する経験を発表します。LSFG-PFIは、下肢動脈血流評価を標準化する福音となりうる機械なのでしょうか?その可能性を、是非、直接ご覧になってください。

その後は、3階メインホールへ移動し、フットケア学会との合同企画へ参加しましょう。日本には現在、足病に関する学会は、この下肢救済・足病学会以外に、フットケア学会が存在しています。目的は同じとした学会が、今後どのように協力していくのかを学んで、両学会の未来、患者さんの足の未来に、皆で思いを馳せましょう。

企画があまりにも盛りだくさんで、忙しい2日間になります。もちろん、途中で適宜休憩を入れられても構わないですが、せっかくなので、充実した学びのために、2日間は会場にカンズメで頑張りましょう!
前日入りが可能であれば、5月25日(木曜日)夕方17時30分からB会場にて、アジアからのゲストを招いて、「アジアのCLI事情 How we manage CLI patients in Asian countries」が行われます。日本だけではなく、医療・経済事情が異なるアジア諸国のCLI患者さんの状況を一気に学ぶ事ができます。日本だけなく、世界に(特に、アジアに)目を向けていく事の重要性は、おそらく今後さらに増してくる事が予想されます。その一端として、今回の総会でも、国際セッションを用意しています。是非、ご参加ください。

第9回日本下肢救済・足病学会のプログラム詳細はこちら

こちらから第9回日本下肢救済・足病学会における2日間のプログラムをご紹介します。開催に向け随時プログラム詳細情報を公開して参りますので、皆様どうぞご期待ください。

プログラム委員のご紹介

仲間 達也 / Tatsuya Nakama

宮崎市郡医師会病院 循環器内科 医長 兼 血管造影室主任

出身

沖縄県

卒業大学

2005:宮崎大学医学部医学科卒業

資格

2010: 日本内科学会認定 内科認定医
2011: 日本心血管インターベンション治療学会認定医
2015: 日本循環器学会認定 循環器専門医
2017: 日本心血管インターベンション治療学会専門医

所属学会

2005- 日本内科学会
2007- 日本循環器学会
2007- 日本心血管インターベンション治療学会
2011- 日本心臓リハビリテーション学会
2012- 日本下肢救済・足病学会
2012- Japan Endovascular Treatment Conference
2013- International Society of Endovascular Specialists

受賞歴

1.Tatsuya Nakama, Yoshisato Shibata, Kenji Ogata, Nehiro Kuriyama. A novel case report, trans-collateral angioplasty for below the ankle session”
First rank of Oral Presentation in Multidisciplinary European Endovascular Therapy (MEET) 2012, Rome, Italy,
2.Tatsuya Nakama, Youhei Yanagita, Yoshisato Shibata. Novel retrograde access technique for recanalization of below-the-knee arteries; medial plantar puncture (sole puncture)
Best oral presentation award in TCTAP 2015, Seoul, Korea

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