パネルディスカッション6-1「下肢慢性創傷患者に対する理学療法士の関り ―off loadingと歩行機能への関わり―」

5月27日(土)パネルディスカッション6「症例提示~どこからリハビリテーション介入? リハビリテーションスタッフはどこを診るべき?どう介入する?他部門は何を求めている?患者はなにがしてほしい?」
1. 下肢慢性創傷患者に対する理学療法士の関り ―off loadingと歩行機能への関わり―
座長 菊池 守 (下北沢病院)
座長 石橋 理津子 (新古賀病院)
演者 岡本 貢一 (下北沢病院)

【はじめに】

今回、外科的治療を施行した糖尿病足病変による下肢慢性創傷患者に対して再発予防を中心とした理学療法を実施し、多職種で自宅退院に向けた支援を行った症例を紹介する。

【症例】

2型糖尿病罹患期間20年、重度の感覚障害、左第2-5趾MTP関節脱臼を伴うclaw toe変形があり、左足底胼胝下潰瘍(第3中足骨頭部)と糖尿病の治療を目的に外来受診していた。左足底潰瘍は胼胝処置とフェルトによる除圧を行っていたが、左第3-4趾間に新たな潰瘍が発生したため、手術目的で入院となった。術前、理学療法開始時は体幹・下肢に重度の関節可動域制限を認め、足底部の観察も不可能であった。免荷歩行では、平行棒内歩行1往復程度の歩行耐久性であった。理学療法は左下肢免荷での歩行器歩行練習、体幹・下肢の関節可動域練習を一日2回の頻度で実施した。術後は、2週間経過後、除圧サンダル装着下での踵荷重を開始し、病棟内移動は歩行器歩行が自立した。今後は、理学療法士が評価を行った足底負荷量および歩行状況を医師、義肢装具士と共有し適切なフットウェアの作成を行う予定である。症例は独居でエレベーターのないマンション5階に居住しており、今後、自宅退院への支援が必要である。作業療法士と協働し自宅環境に合わせた階段昇降や家事動作などのADL練習を実施しているが、階段昇降も買い物動作を含む家事動作も自立していない。本症例は、活動量の増加とともに夜間低血糖症状が認められた。このため、CGMを装着し医師、病棟看護師と理学療法実施時の運動量の共有とグルコース量変動をモニタリングし、コントロールとセルフケア指導を実施した。栄養管理に関しては管理栄養士とともに行った。

【まとめ】

本症例に対しては、創傷治癒や足底負荷量軽減、生活機能への介入、糖尿病のコントロールなどを目指した他職種による介入を行っている。本セッションでは特にコメディカル間の連携に関する課題を提供し、議論を行いたい。

 

 

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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