パネルディスカッション5-2「血液透析患者の下肢末梢動脈疾患に対する血管診療技師(CVT)の役割」

5月27日(土)パネルディスカッション5「下肢末梢動脈疾患指導管理加算へのコメディカルからのアプローチ方法を透析室で考える」
2. 血液透析患者の下肢末梢動脈疾患に対する血管診療技師(CVT)の役割
座長 池田 潔 (池田バスキュラーアクセス・透析・内科)
座長 山本 光孝 (原三信病院)
演者 山本 裕也 (医療法人心信会大川バスキュラーアクセス・腎クリニック)

(はじめに)

血液透析患者における末梢動脈疾患(PAD)の発生頻度は高く、その有病率は15~23%と報告されている。また病変の進行も早く、間欠性跛行を経ずして重症下肢虚血(CLI)に至ることもあり、下肢切断に至った場合の生命予後は極めて悪いのが現状である。今回策定された「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」はPADの早期発見という観点から画期的なものであり、血液透析患者の救肢への転機にしなければならない。

血液透析は臨床工学技士、看護師を中心に臨床検査技師、管理栄養士など様々な職種がかかわっており、PADの管理として血管診療技師(CVT)がそれぞれの国家資格の枠を超えてチーム医療に大きく貢献できると考える。

(血管診療技師の取得と役割について)

私がCVTを取得したのは3年前で、当時はバスキュラーアクセス(VA)の専門施設に勤務しており、臨床検査技師としてVAの超音波検査を中心に外科的手術やカテーテル治療の介助に携わっていた。血液透析を実施していない施設のためVA以外は診療対象となっていなかった。しかし、透析患者を対象とすればVA不全以外に低心機能、PADなど全身的な心血管疾患を有する患者が来院されることも多く、患者のQOL向上のためにはVAだけでなく全身的な検査・管理が重要であるという認識を持つようになった。その第一歩として心血管疾患全体の知識・技術を習得することを目的とし、CVTの取得を目指に至った。

現在はVA外来と血液透析を実施するクリニックで勤務し、臨床検査技師としてVAを中心に心血管系などの生理機能検査だけでなく血液・生化学も実施している。また、管理栄養士として当院血液透析患者の栄養管理にも携わっている。当院は開院してまだ日が浅く、PADのスクリーニングとして定期的なABI・TBI・SPP検査を実施し、PADが疑われた患者に対し下肢動脈エコーを実施しているというのが現状である。今後は臨床工学技士、看護師と連携し透析回診時などにフットケア実施できる環境を整備することが今後の課題である。

 

 

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

第9回日本下肢救済・足病学会学術集会プログラムはこちら

No results found

メニュー