パネルディスカッション4-4「当院における時間を必要とした救肢例」

5月27日(土)パネルディスカッション4「究極の救肢」
4. 当院における時間を必要とした救肢例
座長 松本 拓也 (国際医療福祉大学)
座長 伊東 啓行 (済生会福岡総合病院)
演者 石田 敦久 (心臓病センター榊原病院)

時間を要したが救肢、独歩退院できた2例を経験したので報告する。<症例1>83歳男性。<既往歴>高血圧 <現病歴>3月から右下肢痛出現、4月から右下腿脛骨前面に潰瘍出現。潰瘍は難治性で軽快せず。7月25日午前11時から右下肢安静時痛生じ、近医受診、下肢血管造影施行後血行再建はできないと判断され、ヘパリン、ウロキナーゼの持続点滴静注施行された。下腿部に水泡形成生じたため、大腿切断が宣告された。本人家族の希望にて8月13日受診となる。超音波検査、にて右膝窩動脈瘤を認めた。同部位の閉塞、前脛骨動脈閉塞、後脛骨動脈、腓骨動脈は途中から開存が確認できた。同日緊急入院。翌日膝窩動脈瘤切除自家静脈グラフト置換術、Fogarty カテーテルで末梢の血栓塞栓摘除術。脛腓骨動脈幹部の血栓内膜摘除自家静脈パッチ形成術を施行した。10月6日 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ足趾切断術を施行。12月4日分層植皮術施行。翌年1月30日 装具装着にて独歩軽快退院した。<症例2>52歳。<既往歴>44歳 糖尿病 高血圧 小脳梗塞 脳梗塞、47歳 左下肢急性動脈閉塞症に対して血栓除去と右外腸骨―左大腿動脈人工血管バイパス術、心房細動に対してMaze手術 人工血管感染し、人工血管抜去。51歳 左内腸骨動脈瘤に対してコイル塞栓術 <現病歴>腹部大動脈瘤に対して瘤切除人工血管置換術施行。術後3日目に左下肢急性動脈閉塞症をきたした。閉塞性動脈硬化症急性憎悪に対して、緊急に血栓除去術を施行したが血流乏しく、最終的には左大腿―膝上部膝窩動脈人工血管バイパス術、膝下部膝窩動脈―脛腓骨動脈幹のパッチ形成術、後脛骨動脈―後脛骨動脈自家静脈バイパス術、減張切開術を施行し術中造影にて血流改善を確認した。術中からMNMS防止目的で血液浄化法を施行した。術後腓骨神経麻痺、創部治癒、リハビリテーションに時間を要したが、装具装着にて独歩軽快退院した。<結語>緊急手術、準緊急手術には、手術方法の工夫と術中の判断が必要である。術後想定される合併症対策も必要である。あらゆる可能性を想定して 最善の治療が可能となるように準備する必要がある。

 

 

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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