シンポジウム5-3「下肢創傷の管理と生活の調和を目指した看護の再考」

5月27日(土)シンポジウム5「フットケアと創傷管理の融合を目指して ―下肢救済のために結集する看護の力―」
3. 下肢創傷の管理と生活の調和を目指した看護の再考
座長 大浦 紀彦 (杏林大学医学部形成外科学)
座長 溝上 祐子 (日本看護協会 看護研修学校)
演者 藤井 純子 (佐賀大学医学部附属病院)

一般に糖尿病患者は下肢潰瘍、切断率が高く、治癒したとしても切断後5年以内に28~41%が再切断を受けたという報告もある。再発や重症化する背景には、下肢の血流、血糖など様々な全身状態に加え、患者自身のセルフケア能力や生活環境が大いに影響している。そのため、患者自身が足の変化に関心を持ってケアを実行し、必要な医療や介護を求められるような予防教育とフットケア行動の継続を支援し、療養環境を調整することが欠かせない。超高齢社会、多様化する家族形態を背景に、複数の慢性疾患をベースにもち、セルフケア能力が低下しても、家庭内でのサポート機能の低下や社会的な孤立から下肢創傷の再発を繰り返したり、問題発見が遅れ全身状態が悪化して緊急入院となるケースも少なくない。そのような患者、家族は無力感を感じ、退院後の生活のイメージや目標が見いだせず、それがセルフケア能力を高める動機付けに影響を及ぼし難渋することが多い。

看護師は多職種によるチーム医療において、患者を生活者として捉え、なぜ再発するのか、治癒を妨げていることは何か、なぜこの人はそのような行動をとってきたのか、生活史も含めて理解するプロセスを通じて、患者の目標とセルフケアする意義を引き出したり、治療と生活の調和を目指したケア方法と支援体制を探索することで貢献できると考える。当院の看護師によるフットケア外来では、糖尿病看護認定看護師と皮膚・排泄ケア認定看護師が協働し生活の場における創傷管理と再発予防の視点からセルフケア能力、リスクのアセスメントを行い、予防的なフットケアの実践、在宅で行うケア教育、療養環境の調整を行っている。今回、地域包括ケアの支援を受けながら在宅で創傷管理とフットケアを行った事例を振り返り、地域での多職種連携における看護師が果たす役割を再考する。
 

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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