シンポジウム10-4「重症虚血肢に対するマゴットセラピー」

5月27日(土)シンポジウム10「マゴットセラピーの達人たちに聞く マゴットセラピーはこのように使う!(各診療科の立場から)」
4. 重症虚血肢に対するマゴットセラピー
座長 岡田 匡 (マミ皮フ科クリニック)
座長 三井 秀也 (ツカザキ病院)
演者 東田 隆治 (横浜総合病院)

重症虚血肢の創傷治療には重要な3つの鍵がある。血行再建、感染のコントロールと良好な創環境であると考えている。壊死組織は感染の原因となるので、基本はデブリードマンを行うべきで、デブリードマンにより血流のよい健常組織が露出することで肉芽形成が促される。しかしながら、虚血肢の場合、一見正常に見える組織でもデブリードマンを行えば、組織への侵襲が虚血により壊死の進行を誘発することもある。したがって、マゴット(デブリードマン)療法は虚血肢に対しては原則禁忌である。一方で、マゴットは壊死組織に対する選択的かつ効率的なデブリードマン作用があるため、外科的デブリードマンに比べ侵襲が少なく、感染創でもその分泌液から抗菌効果があり、肉芽組織形成促進作用もあるため、虚血肢の創でも有効な場合がある。

9症例の重症虚血肢に対しマゴット療法を施行した。血行再建後にSPPが40mmHg以上を得られた3症例、および血行再建を行わなかった症例でもSPPが足背あるいは足底で50mmHg以上の値を認めた3症例では、マゴット療法による創の改善が得られた。

このように、デブリードマンは血流評価・血行再建と深く関わっている。血流が確保され、感染がコントロールされることで、後は湿潤環境などの創環境を整えることによって創傷は治癒に向かう。創の大きさ(Wound)、血流(Ischemia)、感染(foot Infection)の重症度をそれぞれ評価し、それらを組み合わせて創の分類(WIfI分類)を行った。これを用いて、マゴット療法のappropriate criteriaを考察した。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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