シンポジウム9-3「形成外科医から見た透析患者の下肢病変について」

5月27日(土)シンポジウム9「透析患者の下肢末梢動脈指導管理」
3. 形成外科医から見た透析患者の下肢病変について
座長 菰田 哲夫 (こもたクリニック)
座長 小林 修三 (湘南鎌倉総合病院)
演者 古川 雅英(社会医療法人敬和会 大分岡病院 創傷ケアセンター、形成外科)

透析患者の下肢病変はできやすく、治りにくい。
透析患者の足は、透析導入の原因が糖尿病の場合、神経症が進行していることは普通であり、趾の知覚低下(脱失)、趾の変形(胼胝、鶏眼)、爪(足)白癬、穿孔性皮膚炎など下肢病変に連続する因子が複数(多数)あるハイリスク症例である。
また末梢動脈性疾患(PAD:Peripheral arterial disease)の有病率は圧倒的に高く、進行しても自覚しないことも多く、潰瘍が短期間の間に壊疽に進行することも珍しくないし、いきなり壊疽病変として発症することも多い。
重症虚血下肢(CLI:Critical limb ischemia)であれば、血行再建なしに創が治癒することはないが、壊疽では治癒しても欠損となる。
PADは進行し、血行再建術を行っても再狭窄、再閉塞を避けることは困難であり、血行再建術が可能な期間は救肢可能となる。
糖尿病でない透析患者では、虚血痛が大きな問題となることが多く、コントロールは困難である。NSAIDは効果少なく血行再建までオピオイドが必要になる。
疼痛により虚血が誘発もしくは悪化する症例もありそのために歩行できなくなる患者も多く、疼痛コントロール(治療および再発予防)のためにより中枢での切断を決断することも多い。
またBlue toe症候群やCaliciphylaxisも注意を要する疾患である。
重要なことは(重症化)予防であり、早期発見、早期治療である。
透析施設と血行再建・創傷センターとの役割分担やネットワークが大切断回避に繋がると思われる。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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