シンポジウム3-2「静脈うっ滞症状を呈する一次性下肢静脈瘤に対する治療法について」

5月26日(金)シンポジウム3「下肢静脈の世界 -このシンポを聞けばすべて分かります-」
2. 静脈うっ滞症状を呈する一次性下肢静脈瘤に対する治療法について
座長 星野 俊一 (福島第一病院)
演者 小川 智弘 (福島第一病院)

慢性静脈不全のうち、最も頻度が高いのが、表在性静脈(大,小伏在静脈)弁不全による静脈逆流を原因とする一次性下肢静脈瘤である。基本病態は伏在静脈逆流が主体であるが、伏在静脈分枝逆流からの静脈瘤自体に加えて、深部静脈―表在静脈交通枝逆流(不全穿通枝)や深部静脈逆流を認めることもある。本疾患に関する治療は、伏在静脈逆流遮断が最も重要とされている。本邦における伏在静脈逆流遮断として、低侵襲治療の代表である下肢静脈瘤硬化剤注射による硬化療法,外科的治療として伏在静脈結紮(高位結紮術),確実性は高いが侵襲性も高い伏在静脈抜去術,レーザーや高周波からの熱による血管内焼灼術が行われている。これらは侵襲性と確実性を考慮し、使い分けられてきたが、現在では低侵襲かつ確実性が高い血管内焼灼術が主流になってきている。

伏在静脈本幹の逆流遮断のみでは、術後静脈瘤が残存することが多く、伏在静脈遮断に加えて、1-3mmの創部より静脈瘤切除を施行したり、後日、外来にて下肢静脈瘤硬化療法を施行したりして、残存静脈瘤を減らす工夫がなされている。静脈瘤を処理することで、不全穿通枝も処理されることも期待される。

当院でも静脈うっ滞症状を伴う一次性下肢静脈瘤に対して、以前は麻酔法や術前の伏在静脈のマーキングなどで侵襲を少なくする工夫をしながら確実性が高い静脈抜去術+静脈瘤切除を施行していたが、最近では局所麻酔下での血管内焼灼術+静脈瘤切除を施行し、その成績は安定している。

大伏在静脈逆流遮断法の比較検討、静脈瘤切除の効果と、当院で施行している血管内焼灼術式について報告する。

 
※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)
 
 

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