シンポジウム2-5「リンパドレナージと弾性ストッキングー外来で行う集中排液治療戦略ー」

5月26日(金)シンポジウム2「下肢リンパ浮腫の病態と治療」
5. リンパドレナージと弾性ストッキングー外来で行う集中排液治療戦略ー
座長 前川 二郎 (横浜市立大学 形成外科)
座長 上村 哲司 (佐賀大学医学部 形成外科)
演者 戸崎 綾子 (東神奈川とさき治療院)

リンパ浮腫の集中排液治療を保存療法の外来で行うには、限られた時間に患者への指導と理解が求められる。患者自身に取り組んでもらうことになるのでシンプルな提案を行うことが治療の効果に繋がる。リンパドレナージは複合的理学療法(スキンケア・医療リンパドレナージ・圧迫療法・運動療法)の主要素とされ、従来ボダーやフェルディらが20世紀に確立した方法が導入されている。現在の画像検査向上に伴い、リンパ節の有無・リンパ管機能の重症度・表層や深層のリンパ流の動態などが報告されてくると、一律で行われているドレナージは患者個々において適応していない場合も示されている。私たちは2010年より前処置とする体幹のドレナージや患肢における技術的なドレナージは指導しておらず、来院時の排液治療の際にセラピストがしっかりと圧をかけて行っている。集中排液治療において弾性包帯は圧迫療法の主流とされている。一方、弾性ストッキングは維持期に移行の圧迫用具と位置づけられている。弾性包帯は患者自身が取り組むには技術的に難しく習得するまで時間も要する。弾性包帯の着圧は時間経過で減少し、包帯着用で日常生活を過ごすには機能面のみならず整容面でも患者には負担が多く継続が困難である。これらの点を改善すべく私たちは2008年より弾性ストッキングによる集中排液治療に取り組んでいる。患肢着用のストッキングの着圧はリンパ管機能評価(Maegawa分類)からプロトコルを作成し選定している。使用するストッキングは伸び硬度の高い横編みストッキングを作成し、排液における周径の減少に合わせサイズを毎回変更していく。夜間はウェーブウレタンによる簡易圧迫具を作成し、周径減少に合わせていく。患者は日中ストッキングと夜間のウレタン装具を着用するだけである。着用するストッキングの脱着の指導をしっかりと行い、着用するストッキングの着圧を治療者がコントロールすることで確実に周径減少が可能である。

 
※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)
 
 

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