シンポジウム1-4「 チーム医療としての糖尿病フットケア外来:ゲートキーパーとしてのナースの役割」

5月26日(金)シンポジウム1「PADの早期発見・治療のための糖尿病診療」
4. チーム医療としての糖尿病フットケア外来:ゲートキーパーとしてのナースの役割
座長 富田 益臣 (下北沢病院 糖尿病センター)
座長 柳瀬 敏彦 (福岡大学医学部 内分泌・糖尿病内科)
演者 内田 みさ子 (総合病院土浦協同病院)

糖尿病患者へのフットケアは、足病変重症化予防のための介入であり、一方的に患者の足のトラブルの有無をチェックし、必要な手当てをすることではなく、ターゲットは足だけでなく患者その人である。みるべきポイントは4つで、「足の状況」「全身状態」「生活状況」「セルフケア状況」であり、糖尿病教育看護学会では、これらをアセスメントし、その患者にあったフットケアの方法を考え、継続的に実践していくセルフケアのプロセスであると定義づけしている。この4つのポイントについて触れつつ、これまでの体験から必要だと思われる看護師の役割について述べる。

「足の状況」では、神経障害由来で起こる変形や乾燥、亀裂、胼胝といった外的な圧力や刺激によって起こる問題に加え、白癬や疣贅などの皮膚疾患を有しているケースや抗癌剤や免疫疾患によって起こる亀裂もある。また、血流障害の状況を考慮することも重要で、単に胼胝を削り、セルフケア指導するだけでは、増悪させてしまうこともある。足の状態を最初に見る機会が多いフットケア外来では、足を介して「全身状態」を把握しつつ、どのような要因で起こった所見なのかを、早期に見極めるアセスメント能力が求められる。

「生活状況」と「セルフケア状況」においては、患者を生活者として捉える事と同時に、自覚症状がほとんど無く、健康自覚を持ちにくい糖尿病患者が、自己の身体状況を把握し、セルフケア行動を継続して行う事ができるように支援する事が必要であり、フットケアの基本となるものである。

以上の4つのポイントから患者を全人的に捉えたうえで、ケア計画を立てているが、これらの情報は看護師の立場だからこそ得られる情報もある。関連部署にその情報を伝達あるいは共有化を図り、必要に応じて各診療科にタイムリーに繋ぐコーディネーターとしての役割も担える力量と各診療科・職種間の隙間を埋める役割やスタッフとの関係性を良好に保てる人間性も求められる。

 
※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)
 
 

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