特別企画1 JET合同企画3-2「バルーン or ステント?いえいえ、大腿膝窩はバイパスでしょ(FPバイパス)」

5月26日(金)特別企画1 JET合同企画(ビデオライブ)
企画3「全部魅せます!バイパス手術の全て(外科手術ビデオライブ)」
2. バルーン or ステント?いえいえ、大腿膝窩はバイパスでしょ(FPバイパス)
座長 北野 育郎 (新須磨病院)
座長 三井 信介 (済生会八幡総合病院)
演者 児玉 章朗 (名古屋大学 血管外科)
[背景]血管内治療(以下EVT)の発達に伴い大腿・膝窩動脈領域病変の血行再建にEVTが行われる機会は増加している.しかしTASC A/Bでは開存率も良好であるが,TASC C/Dではその長期開存率は不良であることが知られ,そのため我々は現在のところTASC Dのような長区間病変に対する血行再建として外科的バイパス術を選択し,グラフトとしては人工血管よりも自家静脈の開存率がより良好であることから,近年自家静脈グラフトを第一選択としている. [手術]基本的に造影CTを撮像し病変を確認している.まれに吻合部付近の石灰化が強く内腔開存の有無が不明瞭な場合は血管造影(DSA)を術前に施行する.静脈グラフトの選択には術前に超音波検査を行い判定後,術中実際に拡張させたうえで使用可能かどうか判断している. 静脈採取に際してはなるべく切開創の間のbridgeを大きくとっている.吻合後はグラフト血流を評価し,何か問題があればcompletion angiographyも施行している. グラフトの選択に関し,静脈の質が不良であれば人工血管を使用する. [術後フォロー]最初の3ヶ月間は1ヶ月毎,その後は3か月毎にABI,USで評価し,有意狭窄があれば血管造影後,修復している.[成績]2011年11月から16年12月の間に閉塞性動脈硬化症によるPADに対し大腿膝窩動脈バイパスを試行したのは56肢(膝上,膝下それぞれ28肢ずつ)であった.平均年齢70歳,男性38肢,糖尿病29例,冠動脈疾患31例,透析4例であった.CLIは25肢でTASC II分類ではTASC A / B / C / D = 0 / 2 / 10 / 44であった.人工血管グラフト16肢,自家静脈グラフト40肢(nonreversed 28肢,reversed 5肢,spliced 4肢,in situ 3肢),術後1,3年での膝窩動脈バイパスの一次開存率は膝上93%,83%,膝下83%,77%であった.二次開存率は膝上96%,92%,膝下90%,83%と比較的良好であった.[結語]バイパスでは長期durabilityが要求されるところであり慎重な術中操作および術後フォローが必要となる.

 

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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