教育講演6「慢性疾患看護とフットケア」

5月26日(金)教育講演6「慢性疾患看護とフットケア」
座長 森 小律恵 (日本看護協会 看護研修学校)
演者 瀬戸 奈津子 (関西医科大学看護学部)

糖尿病や高血圧、脂質異常症など生活習慣病に代表される慢性疾患による日本の医療費に占める割合はおよそ3割といわれている。また、生活習慣病に加えて喫煙や加齢などから、抹消動脈疾患や閉塞性動脈硬化症へと進み、足病変の重症化へとつながる。つまり、慢性疾患とフットケアは切り離して考えられない。

看護としてのフットケアは、ターゲットは「足」だけではなく患者、その人であり、患者自身のおこなうセルフケアに重点をおくことが特徴である。看護師は足のケアを通して患者の生活を理解したり、足の状態を理解するための働きかけをおこなったり、患者の足への関心を目覚めさせたり、患者とともにケアを継続していく大切さを実感できる。

糖尿病看護におけるフットケアでは、基礎知識をもとにしたアセスメントが患者に合ったケアが提供できるかどうかの鍵となり、いきなりハウツーに走るのはリスクマネジメントの観点からも危険である。専門家の目で皮膚のバリア機能の状態、皮膚の損傷、感覚機能障害などの足の状態、身体防御機能の低下やセルフケアに影響する身体状況などの全身状態を把握しアセスメントする。

同時に、リスクとなる靴を履く仕事や趣味、外傷・熱傷など危険が及びやすいなどの生活状況、患者自身の足への認識やサポートパーソンなどのセルフケア状況を把握しアセスメントする。その上で、清潔保持や乾燥防止などの足病変の予防方法、爪のケアや足浴などの必要なケア技術、創傷や胼胝・鶏眼、陥入爪などの足病変の処置などの適切なケア方法を検討しながら、セルフケアの支援へとつなげる。

セルフケアの支援では、患者にセルフケアの必要性、足や靴や靴下の観察方法、傷を見つけた時の対処について指導する。身体障害に応じたセルフケアの工夫が必要なケースもあり、フットケア実践をしっかり評価し、事例を積み重ねながら、次のケアへとつなげよう。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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