教育講演5「特定行為に係る看護師の研修制度は創傷医療をどう変えるか?」

5月26日(金)教育講演5「特定行為に係る看護師の研修制度は創傷医療をどう変えるか?」
座長 加藤 理賀子 (川崎市立川崎病院)
演者 溝上 祐子 (日本看護協会 看護研修学校)

平成26年6月18日、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(医療介護総合確保推進法)」が参議院本会議で可決、成立した。その中に「特定行為に係る看護師の研修制度」が含まれている。この制度は医師の判断を待たずに、手順書により一定の診療の補助を行うことができる看護師を育成する制度である。慢性疾患や複数の疾患を抱えながら地域で暮らす人々が増加し続けている状況の下で、こうした看護師の誕生はチーム医療を推進し、高齢社会において多様化する医療ニーズを持つ多くの人々を支え、在宅医療の推進に寄与することも期待されている。平成27年10月に「特定行為に係る看護師の研修制度」はその施行を開始し、平成29年2月現在、39の研修指定施設が研修を開始した。厚生労働省はこの指定研修機関を47都道府県すべてに設置する方針である。平成29年度はこの制度推進のために前年度よりも多い4億円以上の予算をつけていることから、力を入れていることが伺える。

今回は特定行為を看護師が行うことの法律上の解釈を理解するために保健師助産師看護師法の改正内容の解説と日本看護協会の特定行為研修で創傷管理関連の区分研修を修了した47名の皮膚・排泄ケア認定看護師に行われた教育、そしてその成果について紹介したい。重なる慢性疾患をもち、長く生きることで下肢を失うリスクの高い対象患者の増加を目の前に創傷治療にも役割を拡大していく看護師の養成は社会のニーズであり、新たな創傷医療の活性化につながる。2025年を迎える前に看護の専門性をさらに高め、よりプロフェッショナルに下肢救済に貢献する特定行為研修修了看護師の養成がスムーズに展開されることに期待したい。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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